段位審査というと多くの人が、普段の稽古とはかけはなれたものと思いがちです。
しかし実際はそうではなく、普段の稽古の延長に段位審査があり、技の状態があるのです。
審査のときだけ自分を良くみせようと思っても、剣道の経験が深い審査員にみせかけは通用しません。
着装、礼法、姿勢、そして実技、日本剣道形にいたるまで、普段からそれらが正しく行えるよう、習慣づけるようにしたいものです。
とくに日本剣道形審査では、審査のためだけに稽古してきた人、一夜付漬けの人はひと目でわかるものです。
こうしたことがないよう、週に一度でも剣道形の稽古を習慣づけるようにしましょう。
審査のための剣道形ではなく、自分の剣道をよくするために剣道形を稽古する、ということを忘れないでください。
最後に、「正しい剣道で相手を打突する」ことをいつも心がけて、普段から稽古にはげんでください。
こうした気持を持ち続けることが、やがて技の上達、そして審査の好結果につながるのです。
剣士としての向上心を持ち続けるすべての人にとって、審査を受ける際の一助となれば、これ以上のよろこびはありません。